避難の長期化する熊本地震。災害関連死と思われる方が4つの市と町で既に11名かという報道がありました。
熊本 避難生活の負担や病気で11人死亡か (NHK Newsweb 2016/4/20 12:46)
目次
「あれっ、あの人大丈夫かな?」
避難所に災害関連死防止ポスターを!
「災害関連死」とは、災害を直接の原因とせず、その後の避難生活の疲労や環境の悪化などから、死亡することを言います。
災害による火災・水難・家屋の倒壊など災害の直接的な被害による死ではなく、避難生活の疲労や環境の悪化などによって、病気にかかったり、持病が悪化したりするなどして死亡すること。地震の場合は震災関連死ともいう。デジタル大辞泉コトバンク
避難所での生活では異変があっても、
「みんなもがまんしているから...」
とがまんして、体調やメンタルを崩しがちになります。
震災がつなぐネットワークがわかりやすい「災害関連死防止ポスター」とその解説冊子を作成されました。
こちらから、ポスターや解説冊子がダウンロードできます。
現地に行かれる方や避難所を運営される方、避難所に張り出してご活用ください。
自分自身の異変はもちろん、家族やまわりの人に「いつもと違うなにか」を感じたら、声をかけあいましょう。
防ごう!エコノミー症候群
また、熊本地震の避難では、駐車場などにとめた車の中での避難が多い状況が続いており、「エコノミー症候群」による健康被害が心配されています。
こちらの記事などを参考に、「十分な水分補給」や「足指の運動」などにより、発症を防ぎましょう。
防ごう!エコノミー症候群(NHK NEWS WEB ニュース特設)
エコノミー症候群の説明や関連記事などが掲載されています。
深部静脈血栓症/肺塞栓症(いわゆるエコノミークラス症候群)の予防Q&A(一般の方々のために)(厚生労働省)
エコノミー症候群の症状、予防、起こりやすい人などが掲載されています。
循環器系学会からの被災地の皆様への注意とお知らせ (日本循環器学会 2016/4/17)
予防法としての「弾性ストッキング」の手配、メール相談窓口などの記載も。
スマフォアプリでセルフチェック
#熊本地震健康 「家庭の医学」や「応急手当」など、スマフォから健康情報を確認できるアプリが期間限定で無償提供されています! https://t.co/p4U3SlwuBE
— 減災インフォ (@gensaiinfo) 2016年4月21日
「福祉避難所」〜特に支援が必要な方の避難
特に介護が必要な高齢者や障がい者の避難については、自治体によって「福祉避難所」が設けられていたり、介護施設に移動が可能です。
参考記事:
介護が必要な高齢者や障害者の避難について(熊本市)(西日本新聞2016/4/19)
避難所の運営に役立つリンク集
上記「震つな」作成の解説や支援団体からいただいた情報の中から、役立つリンクを転記しました。
避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針
(内閣府(防災担当)/ 2013(平成 25)年 8 月)
市町村に向けた生活確保のための指針だが、支援者も参考にできる
避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン
厚生労働省/ 2011(平成 23)年 6 月
東日本大震災の被災者のため、運営者向けにまとめられたガイドライン。食中毒や感染症予防に関する留意事項など。
男女共同参画の視点からの防災・復興の取組指針避難所チェックシート(内閣府(男女共同参画局)/ 2013(平成 25)年 5 月)
女性や子育ての視点から必要な対応についてまとめてある。1ページ仕様で使いやすい。他に備蓄編や仮設住宅編もある。
災害時の被災者支援ツール 〜いのちと健康を守るために (減災と男女共同参画 研修推進センター/2016/4/15)
災害時の要配慮者支援を充実させるための被災に関する聞き取りシートなど。
現場に学ぶ、女性と多様なニーズに配慮した災害支援事例集
(東日本大震災女性支援ネットワーク/ 2012(平成 24)年 5 月)
女性を含む脆弱な人々に配慮した支援の事例集。スフィア基準にもとづいたチェックリストも掲載されている。
【熊本地震】女性に参考になる情報まとめ(日本財団 2016/4/20)
お子さんや、お子さんをもつ方、アレルギー、PTSDなどへの対処の信頼できる機関の情報リンク。支援者だけでなくお子さんを持つ方に役立つ情報も
スフィア・ハンドブック 2011(日本語訳)難民支援協会 HP(スフィア・プロジェクト/ 2011 年版)
人道支援の現場で活動する NGO が最低限守らなければならない指標としてまとめられた国際基準。
地域の相談窓口
相談内容別の相談窓口は以下のとおりです。
●避難所の運営全般
役所の災害対策本部(総務課・災害対策課等)
●体調が悪い
医師・看護師・保健師・日本赤十字社医療チーム
●介護が必要
地域包括支援センター・社会福祉士会、 精神保健福祉士会、社会福祉協議会
●DV や女性の困りごと
役所の男女共同参画担当課
全国的な電話相談窓口
よりそいホットライン(生きづらさ・暮らしにくさ)0120-279-338
女性の人権ホットライン(セクハラ・DV など)0570-070-810
チャイルドライン(18 歳以下専用) 0120-99-7777
「あれっ、あの人大丈夫かな?」
声をかけあい、災害関連死を防ぎましょう。
手遅れになる前に。